河合祥子

京都新聞の「MyウェイMyライフ」に掲載されました。

河合祥子です。

平成27年5月10日 日曜日の京都新聞の朝刊に、私、河合祥子の記事を掲載して頂きました。

京都新聞「MyウェイMyライフ」のリンクを貼らせて頂きます。

本文も載せさせて頂きます。

以下、京都新聞ホームページから転載。

手彫りのぬくもり追求

河政印房の職人 河合祥子さん

河政印房の職人 河合祥子さん
今 春、京都府が若手職人を対象に選ぶ「京もの認定工芸士」に、
京印章の女性職人として初めて認定された。
大喜びを意味する「歓天喜地(かんてんきち)」の文字を刻した角印を出品し、
題材のセンスや一定の細さに保った文字の線、平らな印面が評価された。
「身が引き締まる思い。ぬくもりがある手彫り製品を顧客に 届けるため努力したい」
と気持ちを新たにする。

夫の経営する印章店に勤務する。
注文に合わせたはんこをパソコンを使った機械彫りで仕上げるのが主な仕事で、
「修業中」という今はまだ、手彫りの注文はベテラン職人に委託している。
仕事の傍らで自分の作品を彫り、
府印章業協同組合の主催する月に1度の講習会で指導を受けている。

本格的に印章彫刻を始めてからまだ5年。
印章店に嫁ぐ以前は、全国の舞台で活動する劇団員だっ た。
中学卒業後に劇団学校で学び、
17歳でOSK日本歌劇団(大阪市)に入団した。
退団後も芸能事務所に所属し、ダンスの上達を目指して海外留学も経験。
足の痛みや結婚を理由に28歳の時に引退した。

彫刻に目覚めたのは長男の妊娠中。気晴らしに家の表札を手彫りすると
「作業に集中するこ とが楽しくなった」。
長女出産後、本格的に実印を彫る練習を開始。
「ダンスに代わる目標がやっと見つかった」と技術習得に励み、
若手職人を対象にした作品展への出品や実演披露をするまでに上達した。
来年2月、1級印章彫刻技能士への進級試験に挑む。
いずれは手彫りの注文も自分の手で請け負うつもりだ。

業界では後継者が育たず、インターネット通販による安価な製品の流通で
市場が縮小するなど苦境が続く。
「平安時代の宮中でも使われていたとされる京印章の技術を次世代に伝えられるよう、
後に続く女性職人のお手本になりたい」とさらなる向上を誓う。

かわい・しょうこ 中学卒業後、OSK日本歌劇学校に入学。
卒業後、劇団員として4年間活動。
退団後に印章店に嫁いで5年前から彫刻に取り組む。
休日は小学校のダンス部のコーチを務める。大阪府八尾市出身。
京都市中京区で夫や子どもと4人暮らし。39歳。
【2015年05月10日掲載】

2015.05.11